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下記記事はDRAFTです。随時加筆訂正していきます。
執筆時からCADの機能も変わり、設計手法も変わりました。今記事を書くと、もう少し違ったやり方をすると思います。
質問・アドバイス等があれば連絡願います。
皆さんの参考になるように記事を充実させていきたいと思っています。

9.具体的な設計例:概略構想から詳細設計へ:検査部(3)

この回から、更にばねの配置や駆動系の設計をしていきます。
まず、「検査部.asm」において「ばねの配置」スケッチを作成します。
とりあえず、図1の様なレイアウトを考えてみます。(図1)

図1.「ばねの配置」スケッチを作成
図1.「ばねの配置」スケッチを作成
まず、ばねの基本的な方針ですが、ばね伸び量は「自由長の30%以下に抑える」を基本とします。別掲記事参照
ですので、
テーブル移動ストロークが70mm→テーブル戻り位置での伸び量をXとするなら
(70+X)/0.3=自由長
となります。仮にXを50mmとすると、自由長は400mm必要です。
今のスケッチですと自由長が300mm程度しかありません。
逆に自由長300mmとすると、300×0.3=90mmですから、X=20mmです。

では、この寸法で適正なばねを計算してみます。
(株)加藤スプリングの ばね計算のページで計算すると下記の様な寸法が得られました。
データ
材質 SUS304WPB
線径 1.1
中心径 9.00
有効巻数 276.00巻
フック種類 逆丸フック
フック長さ(片側) 7.9
フック巻数(片側) 巻 1
フック最小内R 1.65
巻方向 任意
第1荷重長さ 320.00mm
第2荷重長さ 390.00mm
第1荷重指定 650.00gf
第2荷重指定 (指定無し)gf
計算結果
メートル換算
ニュートン換算
ばね指数 D/d
8.00 で適正です
横弾性係数
7000kgf/mm2
68647MPa
引張力
180kgf/mm2
1765N/mm2
ばね定数
0.00634kgf/mm
0.062N/mm
自由長
321.60mm
胴体荷重1
10.15gf
99.54mN
胴体荷重2
433.94gf
4255.48mN
胴ねじり応力τ1
0.00kgf/mm2
0.00MPa
胴ねじり応力τ2
22.22kgf/mm2
217.93MPa
フック捻りτmax
25.90kgf/mm2
254.03MPa
フック曲げσmax
42.72kgf/mm2
418.93MPa
固有振動数
16.29Hz
胴許容ねじり応力
51.84kgf/mm2
508.38MPa
計算上の初張力
462.56gf
4536.16mN
実際の初張力
660.15gf
6473.87mN
総荷重1
670.30gf
6573mN
総荷重2
1094.09gf
10729mN
製品単重
59.236g
耐久性能
初張力計算比率
143%
初張力適正評価
適正初張力
胴部応力修正係数
1.18
フック応力修正係数
5.83
許容静荷重
へたり問題無し
推定胴部寿命
1000 万回
推定フック寿命
1000 万回
初張力は適正ですし、ばね・フック部ともに1,000万回の寿命がありますから、まずは適正なばねと言えます。
蛇足ながら、寿命計算では10の7乗、すなわち1,000万回が一つの目安です。
理由はおわかりですよね?
鋼材のS−N曲線で、グラフが水平になり始めるのが10の6乗、水平になるのがこの10の7乗、すなわち1,000万回だからです。
同様に接点板上下のばねも計算します。
接点板はまだ概略しか決まっていませんから、概略重量を1Kgf以下として計算します。
接点板上下ストロークが15mm→接点板戻り位置での伸び量を9とするなら
(15+9)/0.3=自由長80mm以上
となります。
ですので、仮に90mmとして適正なばねを計算してみます。
データ
材質SUS304WPB
線径1
中心径10.00mm
有効巻数60.00巻
フック種類逆丸フック
フック長さ(片側)9
フック巻数(片側)巻 1
フック最小内R 1.5
巻方向任意
第1荷重長さ103.00mm
第2荷重長さ118.00mm
第1荷重指定650.00gf
第2荷重指定(無指定)gf
計算結果
メートル換算
ニュートン換算
ばね指数 D/d
10.00 で適正です
横弾性係数
7000kgf/mm2
68647MPa
引張力
190kgf/mm2
1863N/mm2
ばね定数
0.01434kgf/mm
0.141N/mm
自由長
80.00mm
胴体荷重1
329.92gf
3235.39mN
胴体荷重2
545.08gf
5345.43mN
胴ねじり応力τ1
18.95kgf/mm2
185.83MPa
胴ねじり応力τ2
25.22kgf/mm2
247.34MPa
フック捻りτmax
30.29kgf/mm2
297.07MPa
フック曲げσmax
48.80kgf/mm2
478.59MPa
固有振動数
55.17Hz
胴許容ねじり応力
54.72kgf/mm2
536.62MPa
計算上の初張力
257.71gf
2527.26mN
実際の初張力
320.08gf
3138.93mN
総荷重1
650.00gf
6374mN
総荷重2
865.16gf
8484mN
製品単重
12.131g
耐久性能
初張力計算比率
124%
初張力適正評価
適正初張力
胴部応力修正係数
1.14
フック応力修正係数
5.83
許容静荷重
へたり問題無し
推定胴部寿命
1000 万回
推定フック寿命
1000 万回
1本だけでは荷重が不足しますから、ばねは2本使いとすることにします。

ばねの必要な寸法が決まりましたから、早速モデルを作っていきましょう。
まず、ばねを折り返して使える様にするばねローラーをスケッチを元に配置します。(図2)
次に、ばねローラ軸とばねローラ軸固定板を配置します。(図3)
図2.るばねローラーをスケッチを元に配置
図2.るばねローラーをスケッチを元に配置
図3.ばねローラ軸とばねローラ軸固定板を配置
図3.ばねローラ軸とばねローラ軸固定板を配置
最後に、計算により求めた寸法のばねを配置します。(図4)
ばねは「ばね組.asm」として配置しています。
テーブルの移動に沿って伸縮させたいからです。
ここでは「Solid Edge Ver 15」からの新しい機能、「調整可能アセンブリ」として配置します。
今までのバージョンでは、サブアセンブリはひとかたまりの物としてしか、上位アセンブリにおいて認識しませんでした。
そのため他のパーツの動きに連動してサブアセンブリ内のパーツを動かすことが出来ませんでした。
今回のバージョンアップにより「調整可能アセンブリ」として配置することにより、サブアセンブリ内のパーツが上位アセンブリ内で動作可能になりますから、より「機能ユニット分け」と「アセンブリファイルの分割」が近い形で実現できそうです。(現時点ではどの程度まで可能かは検証していませんが、多分かなり良い線までいけそうな感触です)
以前までだったなら、「フック部.par」と「ばね本体.par」をここのパーツとして配置しなければいけなかったと思います。
以上でほとんどのパーツが配置されました。
図4.ばねの配置
図4.ばねの配置
この時点まで「基板テーブル」のストロークを70mmとして検討を続けてきました。
しかし、ベース板の強度や今後の他のユニットとの兼ね合いを考えると、もう5mm足して75mmとすることにします。
説明は省略しますが、レイアウトスケッチの「前後軸カム」を変更し、それに伴い「前後アーム.par」「前後ロッド.par」「前後カム.par」「ベース板.par」に変更を反映させておきます。

今回は、設計そのものは少ないのですが、ばねの説明がスペースを取ってしまい長くなりました。
駆動系の設計は次回以降に移します。

(9 May 2004 作成)
(12 May 2004 加筆・訂正)




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